窓の外、藍色へと移りゆく夕暮れの空に、冬の名残りを感じる風がそっと流れていきます。ミャオ・シルヴァは街はずれの小さな焼き菓子屋の窓辺の席に座り、手のひらにのせた焼きたてのマドレーヌから立ち上る、バターとほんのり甘い香りをそっと吸いこみました。
外の世界は冷たい風に揺れているけれど、この場所だけは窓越しにオレンジ色の明かりがぽっと温かく灯り、ほんのり甘い空気が満ちています。ミャオのしっぽが椅子の上でゆるやかに揺れながら、おっとりと一口目をかじると、焼きたてのやわらかな味わいが体に染み渡りました。
「今夜も穏やかで優しい夜になりますように」と心の中で願いながら、熱いハーブティーをゆっくり飲みました。夕暮れの空とマドレーヌの香りが、とびきり静かな幸せをミャオにそっと運んでくれる夕べです。

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