朝のルナ・ティレルは、淡い霧のヴェールにそっと包まれていました。
ミャオ・シルヴァは昨日から心待ちにしていた、霧の丘に向かいました。ふわふわの毛布を肩にまとい、一歩一歩、冷たい草の上を踏みしめていきます。空気はひんやりとして頬に心地よく、耳元を撫でる風がほのかに春の花の香りを運んでいました。
丘の上で毛布にくるまって座ると、分厚い霧の中で世界が静かに目覚めていくのが感じられます。やがて、東の空にほぐれるような朝日が差し込んで、銀色の毛並みにやわらかな光が踊りました。世界が柚子色に染まり、ミャオの心も自然と温かくなります。
ゆっくりとしっぽを膝に抱えて、ミャオは静かな新しい朝を全身で味わいました。小さな幸せが、霧の中にふんわりと広がっていくようでした。

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