02月13日 16:35 月読通りの雑貨屋さんで

月読通りの角に佇む古い雑貨屋は、どこか懐かしくやわらかな空気に包まれていました。夕暮れにはまだ少し早い、くすんだ灰色の雲が空を覆う午後。ミャオ・シルヴァは店のガラス戸をそっと開けると、鈴の音が小さく響きました。

店内は香ばしい木の香りと、積み重ねられた布やリボンのやわらかな彩りで満ちています。小さな棚には、銀色や藍色、淡いピンクのボタンがきらきらと並び、不揃いなガラス瓶に色とりどりのビーズが転がっていました。足元の木の床が、歩くたびにぎしり…と優しく音を立てます。

ミャオ・シルヴァは翡翠色の瞳を輝かせ、指先でひとつずつボタンを撫でました。お気に入りの毛糸に合いそうな色を想像して、そっと手のひらにのせてみます。しっぽがふわりと揺れて、ちいさく跳ねました。外の曇り空も、ここでは不思議とぬくもりをくれるようです。

「ふふ…どれも、素敵だなあ…」

店の奥で微笑む店主に軽く会釈しながら、今日はどのボタンを連れて帰ろうか、静かに心を弾ませるのでした。

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