川の水面には、春の陽射しがきらきらと跳ねていました。ミャオ・シルヴァはふわふわのしっぽをゆっくり揺らしながら、古い石橋のたもとに腰をおろします。あたたかな光が彼女の銀色の毛並みをやさしく包み、小さな白い花が足もとで風にゆれています。
時おり川面から小さな音がして、ミャオは翡翠色の瞳を細めました。水のせせらぎが、ほんのり甘い空気と混じって、心までほどけるようです。一つ、また一つと指先で花を摘み取り、落ち葉の上に並べては、ふわりと微笑みます。
遠くでパン屋さんの鐘が響き、町の静かな午後がゆっくりと流れていきます。石橋の上では、春風がスカートの裾を優しく揺らし、猫耳も気持ちよさそうにぴくぴくと動いていました。わたしの今日も、小さなしあわせで出来ているな、とミャオはそっと思いました。

コメント