霧の丘に柔らかな夜のカーテンが降りてきました。
ミャオ・シルヴァは小さなランタンを手に、しっとりと冷たい草を踏みしめながらゆっくり歩きます。丘の道はふわりと白い霧に包まれて、いつもより静かな気配。しっぽがときおりふわっと揺れて、ランタンの灯りもゆらゆら揺れます。
遠くの木々は輪郭だけが月明かりで浮かびあがり、あたり一面はやさしい銀世界。吐息が淡く白くひろがり、ミャオ・シルヴァの耳も静かに霧のしずくを感じています。
ただ歩くだけのこの夜の道、霧が音もひとつずつ包みこんで、世界はとても穏やか。ただそれだけなのに、ミャオ・シルヴァは心の奥がそっとあたたかくなるのでした。

コメント