09月26日 19:34 焼き菓子屋の灯りと秋の風

秋のやわらかな夜風が、町外れの小道をゆっくりと撫でてゆきます。ミャオ・シルヴァは街灯がまたたく並木道を歩き、ふと、ほんのり明るい焼き菓子屋の看板を見つけました。

小さな扉をくぐると、ふわりと広がるバターとはちみつの甘い香り。それはまるでぬくもりに包まれるような心地よさです。店主の優しい猫の女性が、焼きたてのマドレーヌをそっと差し出してくれました。

ガラス越しに見える空は、夕暮れの名残をほんの少しだけとどめ、金色の雲が静かに流れていきます。ランタンの灯りが落ち着いた空間をやさしく照らし、静かな風がしっぽの毛をふわりと揺らしました。

マドレーヌをそっと手に取り、ひとくち。ふんわりと甘い幸せが口いっぱいに広がり、ミャオは小さく笑みを浮かべます。「今日はいい日だったな」と、そっと独りごちました。

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