西の空が金色に染まりはじめる頃、ミャオ・シルヴァは街の西端にある果樹園へと足を伸ばしました。
枝先でゆっくりと揺れる赤い林檎たち。秋の果樹園は葉が赤や橙に色づき、さわさわと柔らかな風が木々をなでていきます。ミャオは目を細め、耳をぴくりと動かしました。やわらかな光の奥で、小鳥のさえずりがかすかに響いています。
彼女はふわふわのしっぽを揺らしながら、ほのかに甘い香りのする一番低い枝にそっと手を伸ばしました。冷たくてすべすべした林檎の感触を確かめ、そっと回してひとつだけもぎとります。その林檎は夕陽に透けて宝石のように輝いて見えました。
風に耳をすませ、静かな果樹園で小さな秋の贈り物をもらった気分に、ミャオは静かに微笑みます。やがて西の空は紫色になり、彼女はふわりとした足取りで家路につくのでした。

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