湖畔の桟橋は、さっきまで降っていた雨の名残りでしっとりと輝いていました。木々の葉先からぽつぽつと雫が落ちるたび、湖面に小さな輪を描きます。ミャオ・シルヴァは銀色のしっぽを軽く揺らし、ポケットから木の実がぎっしり詰まったクッキーを取り出しました。
ひとくち頬張ると、ほろほろとした甘さが広がり、ふわりと秋の匂いが鼻をくすぐりました。ふと見上げると、淡い七色の橋が空に架かっています。ミャオは思わず大きな翡翠色の瞳を見開き、しばらくその虹に心を奪われていました。
湖面に映る空と虹、雨上がりの澄んだ空気。耳を澄ますと、遠くで鳥たちが小さな声で歌っています。今日もまた、世界は静かに奇跡を見せてくれました。ミャオは小さく、ふふっと笑いました。

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