柔らかな朝の光が、薄曇りの空からゆっくりと町に降りていました。ミャオ・シルヴァは、少し寝ぼけまなこのまま、まだしっとりと涼しい通りを歩きます。パン屋の扉を開けると、焼き立てのパンのやさしい香りがふわりと鼻をくすぐりました。
「おはようございます」とパン屋のお姉さんが微笑みます。ミャオの耳はふわっと揺れて、パン棚の新作によじのぼるように目を留めました。くるみと林檎の小さなパン、ほんのりと蜂蜜のきらめき。指先でそっと触れ、温かさを感じてミャオはうれしそうに頬をゆるませます。
パン屋を出る頃には、しっぽがぴょんと跳ねていました。やさしい曇り空の下、持ち帰ったほかほかのパン袋は、今日の朝をしあわせで満たしてくれる気がしました。

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