02月19日 15:03 霧の丘と春の足音

霧の丘には、灰色の空の下にやわらかな白いベールがかかっていました。ミャオ・シルヴァはふわふわのしっぽをゆっくり揺らしながら、足元に咲く小さな野草をひとつずつ見つけては、指先でやさしくなぞります。

遠くの景色は霧にとけて、すぐそばの音と香りだけが広がっていました。足もとに可憐な青い花がひとつ、冷たい空気の中でそっと揺れています。ミャオはそっとしゃがみこみ、「この子、春の知らせかな」と小さくつぶやいて微笑みました。

鼻先をくすぐる土と若芽のにおい、頬をなでていく霧まじりの風。いつもより静かな午後、ミャオ・シルヴァはゆっくりと、世界の変わりゆく鼓動を感じていました。

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