09月08日 14:47 公園のかくれんぼ

初秋の午後、ルナ・ティレルの公園には、ひんやりとした風がやさしく吹いています。銀灰色のしっぽをふわふわと揺らしながら、ミャオ・シルヴァは色づき始めた落ち葉をひとつ、またひとつと地面から拾い集めていました。

ベンチの影に小さな気配を感じて、そっとしゃがんでみると、そこにはちょこんと、葉の色に溶け込むような小さなカメレオンがいました。カメレオンの体はまだ夏の名残が残る鮮やかな緑色。でも、ひとつだけ橙色の斑点が混じっています。

「こんにちは」と心で問いかけるように、ミャオはそっと手を差し伸べます。カメレオンも驚くことなく、小さく首をかしげ、ミャオの指先に尻尾をからめてきます。

遠くでは子どもたちの笑い声が風に乗り、木々の間から陽の光がやわらかく降り注いでいました。ミャオは静かな午後の優しい秘密を、そっと胸にしまいながら、また一歩、公園を歩き始めました。

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