09月07日 17:24 夕暮れのぶどう畑

ぶどう畑の小道は、ほんのりと甘い香りに満ちていました。ミャオ・シルヴァはふわふわのしっぽを揺らしながら、つややかに色づく葡萄をひと房ひと房、やさしく眺めて歩きます。

空はやわらかく赤く染まり、畑を囲む葉の影が長く揺れています。指先ですこしだけ房をつつくと、葉と葉が触れ合う音がカサカサと響きました。

ひととき立ち止まって、柔らかな風に耳を澄ませると、遠くで鳥が家路を急ぐ声が聞こえます。銀灰色の毛並みに日の光がやさしく滲み、ミャオ・シルヴァは秋の夕暮れの静かな幸せを胸いっぱいに吸い込みました。

「もうすぐ、おいしい季節がやって来るんだな」と心の中でささやきながら、小さな実りの一粒一粒に、そっとありがとうの気持ちを込めて、畑をあとにしました。

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