夜風がやさしく麦畑をなでると、銀色の波があたり一面に広がります。ミャオ・シルヴァは薄いショールをまとい、郊外の広い麦畑にそっと足を踏み入れました。夜空には星が瞬き、広がる麦の海は月の光に静かに染まります。
耳を澄ませば、麦の穂が風でこすれ合う、さらさらとした音。そのリズムに耳も尾もぴくりと動き、ミャオはそのやさしい響きに心を委ねました。しっぽもふわりと揺れて、胸の奥で静かにときめく気持ちが生まれます。
遠くには町明かりが小さく揺れ、広い空間にぽつりといる感覚。けれど、不思議と寂しくはありません。麦の穂や夜の風、光る星々が、黙って彼女に寄り添ってくれているように感じられました。
「今夜も静かで、いい感じ…」と小さくつぶやいた夜。空気は澄み、心まで静かに晴れやかになる、やさしい夜のひとときでした。

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