07月20日 09:21 霧雨の図書館で

霧雨がやわらかく街を包む土曜日の朝、ミャオ・シルヴァはふわふわのしっぽをそっと揺らしながら、ルナ・ティレルの図書館へ向かいました。

静かな石畳を踏むと、小さな雨粒が銀灰色の毛並みに音もなく溶け込みます。図書館の大きな扉を押すと、木の香りとほんのり甘い紙の匂いが鼻先をくすぐりました。

彼女は窓辺の古い木の椅子に座り、お気に入りの季節の童話集を膝に広げます。外では、まだ目覚めたばかりの庭の草花が雨にしっとりと濡れ、世界が静まり返っていました。耳をぴくりと立て、遠く雨音を聞きながら言葉の森に迷い込むと、しっぽがゆっくりふわりと跳ねます。

ページをめくるたび、心にも小さな幸せが降り注ぎました。霧雨に包まれた朝の図書館は、物語にぴたりと寄り添う、優しい静けさに満ちていました。

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