森の入り口には、まだ少し冬のなごりが残っていましたが、朝の光に照らされて草はきらりと輝き、ミャオの足先をやさしくくすぐりました。
小鳥たちがそっとさえずりはじめ、空気にもどこかあたたかさが満ちていて、枝先を見上げれば小さなつぼみが静かにふくらみかけています。
「今年も春が来てくれるんだな」と、銀灰色のしっぽで朝の草露をふんわりなぞりながら、ミャオは目を細めました。風はやさしく、森の奥からほのかな甘い土の香りが届きます。
一歩ずつ、足元の変化をたしかめながら、ミャオは春の息吹とおしゃべりするようにそっと森の入口にたたずんでいました。

コメント