町外れまで歩いていくと、ラベンダー畑に静かな陽射しが降り注いでいました。
銀灰色の毛並みにやさしい光が触れて、ミャオ・シルヴァのしっぽはほんの少し高く跳ねます。ふわりと吹くそよ風が紫の花たちの間を通り抜け、やわらかなラベンダーの香りが鼻先をくすぐりました。
蜂が低く羽音を響かせながら花から花へと移動していき、遠くでは小鳥たちが午後の歌をうたっています。ミャオはひとつ花の先端をそっと指先でつつき、笑顔で「いい香り・・・」とつぶやきました。
ゆっくり歩きながら、自然と呼吸も深くなり、心の奥まで涼やかな風が巡っていきます。背後から聞こえる町の物音も遠くなり、今はただ、紫の海に包まれて、きれいな午後に身をゆだねていました。

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