月読通りの雑貨屋の窓には、春の柔らかな光がやさしく差し込み、小さな影を床にはね返していました。ミャオ・シルヴァはそっとドアを引き、足元を陽だまりが包みます。
棚の上には色とりどりの手仕事の品々が並び、クリスタルや木の玉、刺しゅうの布など、どれも世界のやさしい呼吸を感じさせてくれます。その中で、小さなくるみ細工の猫がちょこんと座っているのを見つけました。
翡翠色の瞳を細めてその猫を手のひらにのせると、春の香りと一緒に、ふわりと心がほどける気がしました。窓から聞こえる鳥のさえずりと、時おり店内に響く器の優しい音が、おっとりとした朝を包んでいました。
ミャオは嬉しげにしっぽを揺らしながら、その小さな猫と目を合わせます。「こんにちは、春ですね」と、心の中でそっと話しかけました。

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