丘に差し込む淡い陽ざしは、薄い雲と霧にやわらかく包まれていました。
ミャオ・シルヴァは、長いしっぽを心地よく揺らしながら、霧の丘の頂へとゆっくり歩きました。草の上はしっとりしていて、足もとから小さな水滴が陽の光をともすようにきらめいています。
耳を澄ますと、遠くで小鳥のさえずりや、霧の中で木の葉がそっと揺れる音が聞こえてきます。どこまでも静かな午後で、心はどんどんおだやかに溶けていきました。
しばらくすると、霧の切れ間からルナ・ティレルの街並みや遠く光る湖が、まるで夢の中の景色のようにつややかに浮かびあがりました。「わぁ……」と小さく声をもらし、シルヴァの大きな翡翠色の瞳は輝きました。
霧と静けさに包まれて、やさしい時間だけがゆっくりと流れていきます。

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