02月10日 18:49 風鈴の庭にて

風鈴の庭は、夕暮れになるとどこか幻想的な静けさに包まれます。ミャオ・シルヴァはふわふわの長いしっぽをベンチの上で丸くして、石のひんやりとした感触を足先で確かめながら腰かけました。冷たい空気の中、雪解けの雫が草に落ちて、ひと粒ひと粒が鈴の音に重なって響きます。

庭の奥で小さな風がそっと舞い、吊り下げられたガラスの風鈴たちが、かすかに澄んだ音色を奏でます。その静かなハーモニーの中、空は深い藍から紫に溶けて、やがて淡い月が柳の梢の向こうに浮かび上がりました。

ミャオはそっと香りを吸い込み、遠くに焼き菓子の香りが混じっていることに気づきます。今日一日の小さな幸せ――冷たい空気、雫の音、ほんのり甘い匂い。ミャオの耳がそっと揺れ、彼女の表情もゆるやかにほころびます。

「きっと、また明日もいい日になる。」そんな気持ちで、夜の庭をもうしばらく楽しむことにしました。

コメント

タイトルとURLをコピーしました