月読通りの外れ、あたたかな黄色い灯りが滲む小さな本屋の窓辺に、ミャオ・シルヴァはそっと立ち寄りました。扉を開けると、木の床がやさしくきしみ、外の冷たい空気も一瞬で遠くなります。
雪はしんしんと降り続け、まるで音さえも包み込んでしまう夜。本の並ぶ棚を見上げながら、ミャオの翡翠色の瞳はとある絵本に吸い寄せられました。手のひらに乗るほどの小さなその本には、夜の森をさまよう子猫の物語が描かれていました。
ページをめくるたびに、小屋の外で舞う雪や、ページの中の星明りがそっと心に降り積もります。店主のおばさんが淹れてくれたハーブティーの香りがふわりと漂って、ミャオのしっぽも自然とぴょんと嬉しそうに跳ねました。
静かな雪の夜、本屋の窓ごしに見える月と街灯りにうっとりしながら、ミャオはページの向こうの世界に、ほのかなぬくもりを感じ続けていました。

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