夕暮れがやさしくルナ・ティレルの町並みを包み込むころ、街に伸びた影が長く、静かな賑わいの雑貨屋通りに独特の温かさが満ちています。
ミャオ・シルヴァはふわりとマフラーを抱きしめながら、お気に入りの雑貨屋の窓辺に飾られた小物たちを眺めていました。窓ガラス越しに漏れる薄橙色の灯りと、夕焼けの朱色がまじりあって、町も心もしんとするような美しさに包まれます。
店の扉を開くと、ベルがやさしく鳴り、小さなお香の香りがふわっと広がります。手作りの木の人形や、素朴なリース、色ガラスの控えめな輝きに、ミャオの大きな翡翠色の瞳がきらりと喜びに揺れました。
外に出るころ、空気は少しずつ夜へと冷たさを増してゆきます。ミャオはしっぽをぴんと立たせながら、自分で編んだ小さなマフラーを首に巻いて、今日も新しい小さな幸せをそっと胸にしまいました。

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