月読通りに並ぶ明かりが、ふわりとオレンジ色の輝きを投げかける夜です。ミャオ・シルヴァはふさふさのしっぽをそっと揺らしながら、静かに古書店の扉を押しました。
店内には古い紙の優しい香りが広がり、ガラス窓の向こうからは、初春の夜風がやわらかく吹きこみます。ランプの灯りが本の背表紙をそっと照らし、小さな影が踊ります。
彼女はお気に入りの詩集を抱えて窓辺の椅子に座り、夜の静寂に読み耽ります。時間が穏やかに流れ、外の街路樹が月の光に照らされて静かに揺れています。
ページをめくる音さえも、この場所では優しい音楽のよう。ミャオはふと目を上げて窓の外を見ると、どこまでも広がる夜空が、今夜も世界をそっと包み込んでいました。

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