ルナ・ティレルの町に、やわらかな夕焼けがそっと降りてきました。
ミャオ・シルヴァは長くふわふわのしっぽをすこし立てながら、小さな駅裏のハーブ屋へ足を運びます。ガラス越しに店内からもれる橙色の光が、道ゆく人々の心まで温めているようです。
店の扉を押して入ると、乾いたハーブや花の香りがふんわりと鼻先をくすぐります。店主のやわらかな挨拶に、ミャオは照れくさそうに小さく会釈しました。棚には金色や苔色、小さな瓶に詰まったたくさんのハーブ。彼女はひとつひとつ手に取り、香りを確かめながら、どんなお茶にしようかと心を弾ませます。
やがて、ほんのり甘いミントと菫のハーブを選びました。そのまま店内の小さなテーブル席に座ると、窓の外に広がる夕焼けを静かに見つめます。ふわふわの銀色の毛並みが西陽に照らされて、やさしくきらめきました。
お店でいれるハーブティーは、包みこむような優しさで体と心を温めてくれるようです。ミャオの耳が、うれしそうにぴくぴく動いていました。

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