薄曇りの空の下、ミャオ・シルヴァはルナ・ティレルの古い石畳の路地をそっと歩いていました。
通りには、小さな灯りが一列に並び、その足元を照らしています。いつもより町は静かで、すこしだけわくわくした空気が流れていました。軒先に並ぶ小さな年越し市では、手作りの小物や彩り豊かなお守りが所せましと置かれています。ほのかに木の香りと焼き菓子の甘い匂いが混じり合い、ミャオは思わずしっぽをぴょんと跳ねあげました。
いくつものお守りを手のひらでやさしく触れながら、ミャオは今年最後の小さな願いごとを胸の内でそっとつぶやきます。遠くから年越しの鐘の予行練習か、静かな鐘の音が聞こえてきました。
ゆっくりと、年の終わりがやってきます。心地よい灯りと柔らかな風に包まれながら、新しい年がもうすぐそこだと感じるのでした。

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