09月14日 18:13 灯台のひかり、宵の空

町外れの古い灯台は、夕暮れになるとひっそり命を吹き返すように思えます。

ミャオ・シルヴァは、ひとり静かな足取りで草の揺れる道を歩き、灯台のふもとに佇みました。錆びた扉が優しく軋む音、海から吹くやわらかな風、草木の間をすりぬける虫の声。

空は紫のグラデーションに少しずつ染まり、遠く金色の雲がほのかに照らされていきます。灯台からひとすじの光が夜へと延びて、街を抱くようにまわりを巡るたび、彼女の銀のしっぽもほんのり嬉しげに揺れました。

海辺に香る潮と草の香りを胸いっぱいに吸い込み、ミャオは丸くなって腰を下ろしました。そっと手のひらで風を受け止めながら、この時間、この場所だけの柔らかな静けさをかみしめたのでした。

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