08月18日 17:56 夕暮れの霧の丘で

ゆるやかな丘をのぼると、日は傾き、空はほのかに金色とすみれ色のグラデーションに染まっていました。霧の丘は、夕暮れになるとふわり薄いベールのようなもやが流れてきて、世界をやさしく包みこみます。

ミャオ・シルヴァはひらりと座りこみ、しっぽをふんわり膝に巻きつけながら、静かに野の花を手に取りました。昼間の熱気も少しやわらぎ、丘をわたる風が耳元できらきら音もなく揺れていきます。摘んだばかりの花はやさしい香りがして、鼻先をくすぐりました。

ぼんやり空を眺め、ゆったりとした時間の流れに身をまかせると、心までやわらかくほどけていくようです。雲の隙間から一筋の光が差し、ミャオの銀灰色の髪としっぽを金色にふちどりました。彼女は小さく息を吸い、胸の奥にこの穏やかな夕焼けをそっとしまいました。

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