03月26日 20:23 霧と月の静かな丘

霧の丘にゆっくりと夜が下りてきます。まだどこか柔らかく、白い霧が足元を静かに包み、ミャオ・シルヴァは小さなランタンをそっと持って歩きます。

遠くには淡い月明かりがぼんやりと丘を照らして、草花たちがひそやかに光を浴びているようです。猫耳がぴくりと動き、しっぽがふんわり揺れました。夜の静けさの中、ひとつひとつの葉や小さな蕾にしずくがきらめいています。

ミャオはしゃがみ込み、春の夜霧にしっとりと濡れたクローバーや、ひそかに咲く薄紫の花をそっと指先でなでました。夜の草いきれと、ほのかな花の香り。霧の向こうからは、静かな森の音がかすかに届きます。

「今夜も、静かに季節がめぐっていくんだな…」と心でつぶやき、ふうっと小さく息をつきました。冷たくもやわらかな夜の空気をまといながら、そっとランタンの灯りと一緒に、ひとつだけ満開の花を見つけて、小さな喜びを抱えて帰路につきました。

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