07月26日 19:53 夕風と風鈴の音

夕暮れの空が茜色に溶けてゆくころ、ミャオ・シルヴァは風鈴庭園の奥にある木のベンチに腰を下ろしていました。

ひとつひとつ色も形も違う風鈴が、やさしい風にゆれています。その音色は、どこか懐かしく、胸の奥までしみわたるようです。銀灰色のしっぽがゆったり左右に揺れて、耳もそよぐ風を追いかけてぴくり、と動きます。

庭園を包む草花の香りと、ガラスが触れ合う涼やかな音が重なり、ミャオはその静けさにうっとりと目を細めました。

「今日もいい一日だったな」と、やさしい心持ちで、庭の奥まで続く細道をそっと眺めます。少しだけ遠回りをして、まだ見ぬ音色を探してみようかな、と思うのでした。

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