町外れまで歩く道すがら、ヒグラシの声が遠くから聞こえてきて、ミャオ・シルヴァのしっぽはふわりと揺れます。灯台に到着すると、銀色のしっぽがそよぐ夏の夜風がじんわりと気持ちよく、波が小さく寄せては返す音が静かに響いていました。
灯台のふもとに腰を下ろすと、ふかふかのクッションを広げてスケッチブックを膝に置きました。筆を持つ手がすこし緊張し、でも胸の奥は不思議と満たされた気分になります。夜空には無数の星が瞬き、海面がやわらかな光でゆらゆらと輝いていました。
柔らかい灯りのもとで、そっと大きな翡翠色の瞳を細めると、心がおだやかになり、景色と自分がひとつになるような心地に包まれます。静かな夜の外れで、少しずつ絵が仕上がっていくのがうれしくて、ミャオは耳をぴくりと動かしながらスケッチを続けました。

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