猫耳としっぽが朝の冷気にそっと震えるころ、ミャオ・シルヴァはルナ・ティレルの中央広場へ出かけました。広場の噴水は霧のヴェールをまとい、空は静かな薄曇りです。
町のパン屋さんで分けてもらった焼きたてのパンは、まだ湯気を立てています。ベンチに腰かけ、パンのあたたかさを掌いっぱいに感じながら、ひとくち、ふたくちと静かに味わいました。
小鳥たちのさえずりや、町の奥から漂ってくるハーブの香りが、朝の空気にそっと溶けて広がります。パンのやさしい香りとほどよい甘さに、しっぽが嬉しそうに小さく揺れるのでした。
何も急がない朝、ほのかな曇り空の下、ミャオはゆったりとした幸せを噛みしめています。

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