03月04日 21:58 雨夜の童話じかん

雨の夜、ミャオ・シルヴァは自宅の窓辺に腰かけていました。

外では、しとしとと静かな雨が街の屋根や石畳を優しく叩いています。カーテンを少しだけ開けると、濡れた街の灯りがぼんやりときらめき、その光が彼女の翡翠色の瞳に映りました。窓の外からは、雨音と、時折遠くで鳴る風見鶏の小さな軋みが響いてきます。

ミャオはふわふわのクッションにもぐりこみ、膝の上にお気に入りの童話集を開きました。ページをめくるたび、ほんのり紙とインクの懐かしい香りが鼻先をくすぐります。窓の外の静けさとあたたかな毛布のぬくもりに包まれ、心からほっとするのでした。

ひととき、世界は優しい雨音と小さな物語のページだけで満たされたように感じられました。ミャオのしっぽは静かに揺れ、時折ページの端っこをそっと押さえながら、静寂の夜に身をゆだねます。雨の夜は、どこか、夢のようにやさしい時間です。

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