月読通りには、ほのかに甘い香りが通り抜けてゆきます。あたたかな灯りの差す小さな喫茶店のドアをくぐると、銀灰色の毛並みをふるわせたミャオ・シルヴァは、窓際の席へと静かに座りました。店内には薪ストーブのやさしい音と、焼きたてのシナモンパンの香ばしさが漂っています。
ガラス越しの夜空は透き通るように澄み、遠くまで続く星たちが、氷の粒のようにきらめいていました。温かいミルクティーを両手で包み込み、一口飲むと、ミャオのしっぽがほんのりぴょんと跳ねました。
外の夜風の冷たさをよそに、店内のぬくもりとやさしい明かりが、胸の奥までじんわり広がっていきます。静かで美しい夜、窓から差し込む月明かりの下で、ミャオは今日の小さな幸せをそっと抱きしめていました。

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