01月12日 18:28 夕暮れのミルクパン

夕暮れの月読通りは、ほのかな茜色に包まれていました。ミャオ・シルヴァは、商店街の端にあるちいさなパン屋さんの前で足を止めます。ガラス戸の奥から漏れてくる、あたたかな光と焼きたてパンの香りに、しっぽがほわりと跳ねました。

「今日はミルクパンが焼き上がったばかりですよ」と、パン屋のご主人がほほえみます。ミャオは嬉しそうに、ふわふわで白いミルクパンをひとつ抱え、通り沿いの古いベンチに腰掛けました。

風はやさしく、パンの温もりを手のひらで感じます。頬張ると、ほの甘くて、ほんのり牛乳の香りが広がりました。街の灯りがぽつぽつと灯り始め、パン屋の前にも小さなランタンが揺れています。空には星の兆しがひとつ、またひとつ浮かびはじめていました。

いつもの夕暮れも、パンの香りとやさしい風に包まれると、なんだか特別な魔法がかかったよう。ミャオは、しっぽを揺らしながら、今日の幸せをそっと噛みしめていました。

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