銀色のしっぽをふわりとなびかせて、ミャオ・シルヴァは灯り草の野原を歩きます。夜の野原には、月の光に溶けるようなほのかな霧が流れ、やさしい風がそっと耳を撫でていきます。草むらにぽつぽつ灯る灯り草は、じんわり優しい明かりをともしていて、遠くから見ると野原に小さな星が降り注いだようです。
静かな夜、時折聴こえるのはミャオの足音と、草を分ける囁きだけ。彼女は立ち止まり、翡翠色の瞳で光る花を見つめます――ひとつ、ふたつ、と花たちはそよぎながら、まるで何かの秘密を小さく告げています。
冷たくなり始めた夜気を胸いっぱいに吸いこみ、ミャオは小さくつぶやきます。「…やっぱり、この時間の野原は、なんだか安心…」
ゆっくりと歩みを進め、ふかふかの草の上にちょこんと腰掛けると、遠くティレル湖の波の音が微かに届きます。灯り草の光と月明かりに包まれて、ミャオの心も、ふんわり温かく光っているのでした。

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