01月11日 15:29 紙の香りと午後のぬくもり

木枯らしが路地を通り抜ける午後、ミャオ・シルヴァはマフラーをふわりと巻いて、町角の本屋へ向かいました。

ガラス戸を開けると、小さなベルがやさしく鳴り響き、彼女の翡翠色の瞳がほんの少し丸くなります。店内は、ぬくもりのある灯りと、静けさに包まれていました。並ぶ本の背表紙には、色とりどりの物語たち。紙の香りと、窓から差し込むやわらかな光にミャオのしっぽがふんわり揺れます。

ミャオは端の丸椅子に腰かけ、膝の上で一冊ずつ、やさしくページをめくりました。春の野原や星降る夜の森、まだ知らない世界を旅する絵本たち。時間は静かに流れ、店内のレジ横では猫のような文鎮がふわりと微笑んでいます。

外ではまだ冷たい風が吹いていますが、本屋の中は物語と夢でぽかぽかと暖かいのでした。

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