雨音が静かに窓を打ち、ほのかな木の香りが漂う夜の図書館。
ミャオ・シルヴァは暖炉のほのかな明かりのそば、ふかふかの椅子に身体をあずけていました。しっぽはくるりと膝の上、銀灰色の毛並みにゆれる火の光がやさしく映ります。分厚い童話集を手にページをめくるたび、物語の世界は静けさの中に広がり、館内に響くのはゆるやかな時の流れだけ。
時おり、ぼんやりと雨粒を眺めては、遠くで誰かが本を閉じる音や、暖炉のパチパチとした囁きも耳に心地よく届きます。街の喧騒は遥か遠く。シルヴァはすこし眠たそうに瞼を重ね、ほんのり笑顔を浮かべながら、一晩の静けさとあたたかさをゆっくりと味わっていました。

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