ハーブ屋の小さな窓から、ほの白い霧雨が静かに街を包んでいました。
戸口の鈴をそっと鳴らし、ミャオ・シルヴァはふわりと店内に入ります。ガラス瓶に詰められた色とりどりのハーブが並ぶ棚の間には、ラベンダーやタイムのやさしい香りが満ちていました。
店主が差し出してくれたカモミールの小束を鼻先に近づけると、身体にほっと灯りがともるようで、銀灰色のしっぽが思わずゆるりと揺れます。棚から一つ、ハーブの瓶を手に取り、陽だまり色のお茶の想像にうっとりしました。
雨音は遠く、ハーブ屋の灯りはぬくもりをもたらします。今日は雨のしじまの中で、お気に入りの香りを心にしまう、そんな静かな夕暮れでした。

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