郵便屋さんの店先には、小さな木のベンチとカラフルな花かごが並べられていました。秋風がやさしく吹きよせてきて、店の軒先に吊るされた蔦をふわりとなでていきます。
ミャオ・シルヴァは、膝の上に紙とペンを広げ、銀色のしっぽを丸めながら、ふるさとの森へ宛てたお便りをしたためていました。耳は時折ぴくりと動いて、小さな花かごの中で舞う秋の虫や、郵便屋さんが仕分ける封筒の音を感じ取ります。
遠くで鐘の音がひとつ鳴り、淡い曇り空がやさしく町を包んでいました。ふと顔を上げると、郵便屋さんが「いいお天気ですね」とにっこり微笑みます。ミャオはしっぽで嬉しさを表しながら、ゆっくり頷きました。
お手紙を書き終え、店先の花かごにそっと指をのばし、小さな野菊をひとつお守りに選びます。郵便屋さんの優しい声と花たちの香りに包まれ、心に小さなぬくもりを感じた午後でした。

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