霧の丘の上には、ぽつんと小さな木造の展望台があります。今夜、その丘には淡い霧が静かに立ちこめ、世界がやわらかなヴェールで包まれているようでした。
ミャオ・シルヴァは長いしっぽをふんわり揺らしながら、月光に照らされた小道をゆっくりと歩きました。やがて、展望台へとたどり着き、手すりにもたれて夜の景色を見渡します。眼下には町の淡い灯りが霞み、霧越しにぽつり、ぽつりと瞬いていました。
ひんやりとした夜風が頬をなで、耳がそっとぴくりと動きます。遠くの湖面には星が揺れ、時おり草むらから小さく虫の音が聞こえてきました。
「うん、今日は静かな夜だな…」
ミャオはゆっくりと瞳を閉じ、静かな幸福に包まれながら、夜の霧とともにしばしその場に佇むのでした。

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