午後の陽ざしが柔らかく傾きはじめるころ、ミャオ・シルヴァはしっぽをふわりと揺らしながら霧の丘へ向かいました。
丘の頂には白いベールのような薄霧がかかって、足元の草花は湿った風にそっと揺れています。耳をすますと、かすかに遠くで鳥のさえずりと、小さな花々が擦れ合う音だけ。
しばらく歩いていると、ふんわりと甘い香りが漂ってきました。足元を見つめると、淡いピンク色の名もなき野花がひっそり咲いていました。
ミャオ・シルヴァは膝をつき、小さな花をそっと両手で包み込むように香りを嗅ぎます。霧の湿りと野花のやさしい香りが混ざって、不思議と心が穏やかになります。
今日の丘は、静かな秘密を抱いて微笑んでいるようでした。

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