木洩れ日の月読通りは、ふわりとした秋風に包まれていました。ミャオ・シルヴァはしっぽをゆったり揺らしながら、町でいちばんお気に入りの雑貨屋へと出かけます。
ガラス窓越しに揺れる小さな鈴の音や、光の差す花瓶、色とりどりの小箱たち。どこか懐かしい香りが漂い、ミャオは思わず深呼吸。大きな翡翠色の瞳がふと止まったのは、木箱にはいった手作りのお香です。銀灰色の耳がぴくんと動いて、優しいラベンダーの香りに包まれました。
「このお香、夜のおやすみにきっとぴったりだな…」そう思いながらひとつ選び、ほのぼのとした午後の魔法を胸に、また通りへ。肩を撫でる涼やかな風に、「今日はいい日」と、しっぽもぴょこんと跳ねます。

コメント