08月11日 18:07 夕暮れのハチミツ工房

町の東端、小道を抜けた先にひっそり建つハチミツ工房は、藁屋根から草花が香る静かな場所です。ミャオ・シルヴァは、曇った夕方の涼しい空気のなか、ほのかに湿った風をしっぽで感じながら訪れました。

工房の扉を開けると、甘さと花の混じったやわらかな香りがふわりと鼻先を撫でていきます。ガラス瓶に詰められた琥珀色のハチミツが木の棚に並び、窓辺には今朝摘んだばかりの野花が飾られています。

店主の穏やかな声に誘われ、ミャオは季節ごとの蜜のちがいについて耳を傾けます。春のレンゲ蜜、初夏のクローバー蜜、今の季節は夏草と百日紅の蜜が混ざるのだそうです。話しながら、小さな木さじでできたての蜜をひとすくい。口の中に、夏の野原が広がります。

曇り空に包まれた静かなひと時、ミャオはほっと小さな幸せを胸に、帰り道も草花の香りに包まれて歩きました。

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