ミャオ・シルヴァは、朝の雫が静かに残る月読通りへ、小さな足音を響かせて歩き始めます。ついさきほどまで降っていた雨が嘘のように澄んだ空に変わり、石畳にはやわらかな朝日が反射していました。
店先には花々が雨粒をまとい、ひとつひとつが生き生きと朝の光を浴びています。ミャオは翡翠色の瞳を輝かせて、花の間をぴょんと跳ねるように歩きました。しっぽが晴れやかに揺れ、耳が気持ちよさそうにピクピクします。
通りの小鳥たちも、雨上がりの空気に誘われて、木々の陰からさえずり始めました。ミャオは店先のカモミールの花にそっと顔を寄せ、ふわりと優しい香りを胸いっぱいに吸い込みます。「わぁ、いい香り…」
朝だけの静謐なひととき。雨上がりの月読通りは、ミャオにとって心ほどける魔法の散歩道になっていました。

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