07月20日 20:41 蛍と夜の静けさ

町の明かりも遠くなる頃、ミャオ・シルヴァは草むらをそっと踏み分けて、町外れの花畑へやって来ました。昼間の熱がまだ草の上にほのかに残り、夜風はやさしく頬を撫でていきます。

小さな花がぽつぽつと闇に浮かび、ふわりと甘い香りをまとわせていました。そのとき、不意に銀色のしっぽの先に、やわらかな緑の光が宿ったように蛍が舞い始めます。ひとつ、またひとつと小さな光が集い、やがて夜空へと儚く浮かび上がります。

シルヴァは草むらに腰をおろし、耳をぴくぴくさせながら、静かにその美しい光景を目に焼きつけました。町の喧噪も忘れて、ただ蛍の光だけが静かに心を照らす夜でした。

コメント

タイトルとURLをコピーしました