チェリーの葉が、静かな風にそよそよと揺れています。その間から射す木漏れ日が、ミャオ・シルヴァの銀灰色の毛並みにやさしく落ち、ふわっと光をまとって見えます。
果樹園は、ほのかな甘い匂いでいっぱいです。赤く色づき始めたチェリーの実は、宝石のように枝先で揺れていました。ミャオはしっぽをゆっくりゆらしながら、ひとつずつ大事にチェリーを摘んでいきます。その横では、元気な小鳥たちがさえずり、時折、空を行く雲の陰がやさしく地面を撫でていきます。
「うん…いい感じ…」と、ミャオは静かにつぶやいて、ひとつ熟れたチェリーをそっと口に運びました。甘酸っぱい味がやさしく広がって、胸の奥がほんのり熱くなります。
ひととき、初夏の陽射しと果実の香り、そして静けさがミャオの心を満たしていきました。

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