02月05日 16:40 雨音の刺繍

小さな雨粒がゆっくりと窓ガラスを滑り落ちていきます。夕暮れの灯りはまだ淡く、街は静けさに包まれています。ミャオ・シルヴァは暖かなクッションに体をうずめ、銀色のしっぽを丸めて、好きな刺繍細工に集中していました。

糸が針にふれるたび、しっとりした空気の中でほのかなハーブの香りが漂います。窓の外では小さな雨のリズムが優しく奏でられ、やがてその音とミャオの静かな息づかいだけが部屋を満たします。

今日は人混みもなく、世界がほんのり湿った午後です。それでもミャオの手元には、もうすぐ出来あがる花模様の布があたたかく輝いていました。しっぽがふと嬉しそうに揺れ、そっと口元に微笑みが浮かびます。

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