空にまん丸い月が静かに浮かんでいる夜、ミャオ・シルヴァはルナ・ティレルの郊外にある木橋へそっと足を運びました。
満月の光は銀色にまじり、川面をやさしく照らしています。橋の板はきしむこともなく、ミャオはそっと両手を欄干にのせて、しっぽをゆらりと揺らしました。川の流れは静かで、時おり小さな魚が跳ねる水音が響きます。
透きとおる夜の空気はすこし頬に冷たく触れますが、ミャオはその澄んだ空気も愛おしく感じます。夜風が毛並みを撫で、耳が月の光をそっと受けて輝いていました。
遠くで静かに梢が揺れ、橋の下をさらさらと水が歌います。世界は凍るほど静かで漆黒なのに、月明かりにぬくもりを感じる夜でした。
「しばらく、この光と流れの音に包まれていたいな」、そう心がつぶやきます。ミャオは深呼吸をひとつして、瞳を閉じ、夜の静謐な調和に体をあずけました。

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