月読通りは静かで、冬の光が雲と雲の隙間から遊ぶように地面にこぼれていました。ミャオ・シルヴァはふわふわのマフラーを首に巻き、小さなハーブ屋さんの扉をそっと押して中に入ります。
扉が軋む音といっしょに、ふわりと広がるハーブの香り。棚にはドライハーブが色とりどりに束ねられ、店の奥ではストーブがやさしい音で温もりを届けていました。店主さんは微笑んで、「今日は冬の新しいブレンドが届いたばかりですよ」と教えてくれます。
ミャオ・シルヴァはガラス瓶のふたを開けて、ひとつひとつ香りを確かめました。ローズヒップ、ジンジャー、ほんのり甘いリンゴ…その香りにしっぽがゆっくり揺れます。
「これと、これもください」と選んだブレンドを包んでもらいながら、窓から差し込む淡い光が店内に小さな虹を落とすのを、そっと見つめました。外はまだ静かに冬の気配。袋を抱えて帰り道、あたたかいお茶の時間を思い描きながら、ミャオ・シルヴァはうれしそうに角を曲がっていきました。

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