12月16日 18:28 パン屋のベンチと一番星

パン屋の窓からやさしいオレンジ色の灯りがこぼれはじめるころ、ルナ・ティレルの街にはほっこりとした匂いがただよいます。ミャオ・シルヴァは、小さな紙袋にいくつかの焼きたてパンを詰めてもらい、お店の外の木製ベンチへと腰かけました。

遠くからは軽やかな町のざわめきが聞こえ、近くの街路樹には柔らかな光がふんわりと重なります。パンをひとくちかじると、あたたかさが舌に広がり、ミャオのしっぽは自然と嬉しそうにぽんと弾みます。そのとなりには、持参したハチミツ入りのハーブティーがほんのり湯気をたてています。

ふと見上げれば、冬の夕空に一番星がきらりと光り、淡い群青が町をやさしく包み始めます。パンの甘い香りと静かなベンチのぬくもり。ミャオ・シルヴァの心も、不思議ととろけるようにあたたかくなったのでした。

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