月読通りには、秋の風にそよぐ葉と、控えめに灯るランタンの小さな影が踊っています。ハーブ屋さんの前には、朝に摘まれたばかりのフレッシュなハーブ束が、台に並べられていました。
ミャオ・シルヴァは銀灰色のしっぽをふわりと揺らしながら、優しく手を伸ばします。セージ、ローズマリー、そして少し甘いカモミールの花。葉をひとつそっとつまむと、ほのかに温かい香りが鼻先をくすぐりました。
爽やかな風がハーブの香りを運び、ミャオの耳はうれしそうにぴくぴく動きます。秋の薄曇りの空の下、世界は静かでやさしく、今日も心がほっとゆるみます。
「この香り…お部屋にも持ち帰ろうかな」と、ミャオはそっと独り言を漏らしました。

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